運命に身をまかせる。

私は小さな望みが叶うと、また次の望みが湧いてくる。
日本に帰国してから
『電気窯が欲しい』
『日本の百貨店で作品を販売したい』
『陶芸関係で海外に行きたい』
『福祉施設の先生もやりたい』
自力で叶えてきたと言うより、自分も努力をするけれど運命が予想以上に導いてくれる。
そしてまた次の望みも頭の片隅にある。
良いか悪いかは別にして、際限ない。
それは自分が次に進むモチベーションだと考えることも出来るんだろうけど、最近無性に『無の境地』に触れたくなって、毎朝瞑想もするし、今更ながら禅語の本を購入した。
その中には有名な『一期一会』や『日日是好日』と共に『知足』がある。
足るを知る、という意味であるのは以前から知っていた。
自宅からバスで10分くらいで行ける龍安寺のつくばい(水戸黄門が送った)にも、「吾唯知足(ワレタダタルコトヲシル)」と書かれている。
今を『ありがたい、もう充分です』と受け止めるという意味ではあるけれど、与えられるものをあえて拒否する必要はないですよと本の作者(禅寺のご住職)は書いておられる。
その考え自体も、
行雲流水…運命に任せる
というものかしら。
私も『行雲流水』の考え方なら、ここ数年実践してきたかもしれない。
雪月花…季節の変わり目を肌で感じる
閑坐聴松風…風の音を聴く
無心…自然体で臨む
余白…何もないから美しい
一期一会…すべての出会いには意味がある
読んでいるだけで、自然の中に身を置くような心地になり、気持ちが穏やかになる。
やるだけやったら、後は運命の流れに身をまかせてみようと思う。